君が与えられたのは使命なんかじゃない
まして 宿命でも 運命でもない
ただのおもちゃだ
ただのおもちゃが
ひっくり返ったおもちゃ箱の中に
ただ 墜ちてきただけだ
君はおもちゃを与えられた
君はおもちゃを使って 遊べばいい
誰も咎めはしないさ
君が与えられたのは おもちゃなのだから
周りを見渡すがいい
そこらじゅうにおもちゃがある
君はおもちゃを使って 遊べばいい
おもちゃは遊ぶためにあるのだから
ただ気をつけなければいけない
他のおもちゃが 君を使って遊ぼうとするかもしれない
まして 宿命でも 運命でもない
ただのおもちゃだ
ただのおもちゃが
ひっくり返ったおもちゃ箱の中に
ただ 墜ちてきただけだ
君はおもちゃを与えられた
君はおもちゃを使って 遊べばいい
誰も咎めはしないさ
君が与えられたのは おもちゃなのだから
周りを見渡すがいい
そこらじゅうにおもちゃがある
君はおもちゃを使って 遊べばいい
おもちゃは遊ぶためにあるのだから
ただ気をつけなければいけない
他のおもちゃが 君を使って遊ぼうとするかもしれない
愛しいあなた
愛おしいあなた
あなたはあなた
ずっと あなたのままでいて
あなたの瞳
あなたの声
あなたの髪
あなたの指
すべてが愛おしくて
わたしは死ぬまで眺めていたいの
触れられなくてもいい
汚してしまいそうだから
見つめられなくていい
あなたが遠くを見つめる目が好きだから
あなたが誰かと話すとき
たまらなく嫌になるの
純白のあなたに不純な色が混じりそうで
あなたはあなたのままでいて
ガラスケースの中 閉じこめて
ずっとあなたを見ていたい
誰もいないところで
遠くから
わたしだけが あなたを見ている
あなたの瞳
あなたの声
あなたの髪
あなたの指
孤独に沈むあなた
苦痛に歪むあなた
暗闇に怯えるあなた
静寂に狂うあなた
大丈夫
わたしが全部見ていてあげるから
…
最期のとき
あなたはどんなふうに 生を終えるの?
赤い唇を僅かに開いて
最期の吐息は甘いのかしら?
長い睫の瞳は閉じられて?
安らかに?
苦しそうに悶えながら?
最期の涙はすくって舐めてあげるから
わたしだけに
見せて
愛おしいあなた
あなたはあなた
ずっと あなたのままでいて
あなたの瞳
あなたの声
あなたの髪
あなたの指
すべてが愛おしくて
わたしは死ぬまで眺めていたいの
触れられなくてもいい
汚してしまいそうだから
見つめられなくていい
あなたが遠くを見つめる目が好きだから
あなたが誰かと話すとき
たまらなく嫌になるの
純白のあなたに不純な色が混じりそうで
あなたはあなたのままでいて
ガラスケースの中 閉じこめて
ずっとあなたを見ていたい
誰もいないところで
遠くから
わたしだけが あなたを見ている
あなたの瞳
あなたの声
あなたの髪
あなたの指
孤独に沈むあなた
苦痛に歪むあなた
暗闇に怯えるあなた
静寂に狂うあなた
大丈夫
わたしが全部見ていてあげるから
…
最期のとき
あなたはどんなふうに 生を終えるの?
赤い唇を僅かに開いて
最期の吐息は甘いのかしら?
長い睫の瞳は閉じられて?
安らかに?
苦しそうに悶えながら?
最期の涙はすくって舐めてあげるから
わたしだけに
見せて
孤独の闇の寒さに凍え
人混みを歩く
わたしにとって
人の体温は熱すぎるらしい
火傷して
すぐに踵を返す
炎は遠巻きに
手を翳(かざ)しているのがよい
同じ様に
遠巻きに人混みを眺める
人混みを歩く
わたしにとって
人の体温は熱すぎるらしい
火傷して
すぐに踵を返す
炎は遠巻きに
手を翳(かざ)しているのがよい
同じ様に
遠巻きに人混みを眺める
暗闇へと吸い込まれる風
まるで誘うようにして
コートの先をひるがえす
この高みを降りたそこが
違う世界へ繋がっているなんて
あいまいな境界に
あいまいな自分が
重なって
立っているのか
倒れているのか
頭から前のめりに
墜ちていくような
あいまいな感覚
身体を預けて
背中が触れる
冷たい壁だけが
私の生きている証明
まるで誘うようにして
コートの先をひるがえす
この高みを降りたそこが
違う世界へ繋がっているなんて
あいまいな境界に
あいまいな自分が
重なって
立っているのか
倒れているのか
頭から前のめりに
墜ちていくような
あいまいな感覚
身体を預けて
背中が触れる
冷たい壁だけが
私の生きている証明
(ああ どうしてこんなにも紅いのでしょう?)
鮮血は逆流する
(まるでお花が咲いたよう…)
流れ流れて
(窮屈な思いをしてたのでしょう?)
留まるところを知らず
(ほんの少し 後押ししただけなのに…)
靴を染め
(でも 今は満足したでしょう?)
つま先から入り込む
(とても 生き生きしてる…)
生温かい感触
(美しいとは思いません?)
這うように
(さあ わたしにも…)
鮮血は逆流する
(まるでお花が咲いたよう…)
流れ流れて
(窮屈な思いをしてたのでしょう?)
留まるところを知らず
(ほんの少し 後押ししただけなのに…)
靴を染め
(でも 今は満足したでしょう?)
つま先から入り込む
(とても 生き生きしてる…)
生温かい感触
(美しいとは思いません?)
這うように
(さあ わたしにも…)
空想
宵闇
虚無
虚構
惨劇の果てに広がる大地はバター色
芯まで溶けておもてなし
月光
混血
無機
霧散
愛欲の果てに連なる世界はカスミ色
まどろむ鐘に風立ち消えぬ
禁忌
信仰
君の
結末
宵闇
虚無
虚構
惨劇の果てに広がる大地はバター色
芯まで溶けておもてなし
月光
混血
無機
霧散
愛欲の果てに連なる世界はカスミ色
まどろむ鐘に風立ち消えぬ
禁忌
信仰
君の
結末
MEGALOPOLIS
2006年11月1日 ポエム神を目指し
人々は
遙かそびえる
高き塔を
積み上げ
雲を貫き
地上は遠く
天界の扉
今まさに
開かんと
高き塔は
空を塞ぎ
光を遮り
陰を生み
地を腐らせ
歓喜の声に
掻き消された
崩落の産声
人々は
遙かそびえる
高き塔を
積み上げ
雲を貫き
地上は遠く
天界の扉
今まさに
開かんと
高き塔は
空を塞ぎ
光を遮り
陰を生み
地を腐らせ
歓喜の声に
掻き消された
崩落の産声
どこにも居場所なんてないのだろう
広い世界にただひとり
太陽は手のひらのはるか向こう
まぶしいくらいに輝いて
自分の影だけがただ遠く
後ろ向きにまっすぐ伸びる
誰かいませんか
誰か僕の話を聞いてくれませんか
誰も座ったことのない向かいの椅子に腰掛けて
僕の話を聞いてくれませんか
僕は孤独です
僕は寂しいのです
もう涙は枯れてしまって
泣くことはないのだけれど
それでも寂しいのです
(心が枯れてしまうことはついになかった!)
影はみるみる伸びていく
太陽は傾き
白い輝きは黄金色の輝きに
光度をわずかに鈍らせながら
沈む!
ああ
せめてその前に
誰か
あなたの顔を見せて
広い世界にただひとり
太陽は手のひらのはるか向こう
まぶしいくらいに輝いて
自分の影だけがただ遠く
後ろ向きにまっすぐ伸びる
誰かいませんか
誰か僕の話を聞いてくれませんか
誰も座ったことのない向かいの椅子に腰掛けて
僕の話を聞いてくれませんか
僕は孤独です
僕は寂しいのです
もう涙は枯れてしまって
泣くことはないのだけれど
それでも寂しいのです
(心が枯れてしまうことはついになかった!)
影はみるみる伸びていく
太陽は傾き
白い輝きは黄金色の輝きに
光度をわずかに鈍らせながら
沈む!
ああ
せめてその前に
誰か
あなたの顔を見せて
流れ星は
一度きり
流れ堕ち
一条の軌跡
輝くも
世界の果ては
あまりに遠く
崩れ堕ち
一条の光
儚くも
そのすべてを
照らすことあたわず
仰ぎ見る
一塊の人々
厚かましくも
我が願い叶えんと
祈りを捧げる
一度きり
流れ堕ち
一条の軌跡
輝くも
世界の果ては
あまりに遠く
崩れ堕ち
一条の光
儚くも
そのすべてを
照らすことあたわず
仰ぎ見る
一塊の人々
厚かましくも
我が願い叶えんと
祈りを捧げる
愛するものを
ひかり輝くものを
すべてを失い
残されたのは暗闇砂漠
乾いた砂の音だけが
無機質に響く
わたしの足は
どこへ向かうのか
引きずられ描くのは
砂上に浮かぶ一筋の軌跡
いつか恵みの雨を
どうか運んでくれますように
ひかり輝くものを
すべてを失い
残されたのは暗闇砂漠
乾いた砂の音だけが
無機質に響く
わたしの足は
どこへ向かうのか
引きずられ描くのは
砂上に浮かぶ一筋の軌跡
いつか恵みの雨を
どうか運んでくれますように
紅い薔薇
君の黒髪
結わえても
漆黒がすべてを包む
暗い空
君の瞳
沈み込み
夕闇がふたりを分かつ
THE END
もう終わり
もう戻らない
あれもこれも
美しい思い出
今はもう
ただそれだけ
ただそれだけに
押しつぶされそう
君の黒髪
結わえても
漆黒がすべてを包む
暗い空
君の瞳
沈み込み
夕闇がふたりを分かつ
THE END
もう終わり
もう戻らない
あれもこれも
美しい思い出
今はもう
ただそれだけ
ただそれだけに
押しつぶされそう
世界があまりに醜いから
僕は目を閉じ
あまりにも美しい闇色で
世界を包み込んだ
僕にとっての世界の終焉は
世界がもっとも美しいとき
そして世界が
僕だけのものになるとき
僕は目を閉じ
あまりにも美しい闇色で
世界を包み込んだ
僕にとっての世界の終焉は
世界がもっとも美しいとき
そして世界が
僕だけのものになるとき
わたしという
本当の姿は
堅牢な檻の中
閉じ込められ
深遠な海の底
沈められ
息が続くまで
もがき苦しみ
最期のときも
堅牢な檻の中
逃れることは
決してできない
「…そんな人生に意味はあるのかしら?」
「…綺麗な珊瑚を僕は見た。」
本当の姿は
堅牢な檻の中
閉じ込められ
深遠な海の底
沈められ
息が続くまで
もがき苦しみ
最期のときも
堅牢な檻の中
逃れることは
決してできない
「…そんな人生に意味はあるのかしら?」
「…綺麗な珊瑚を僕は見た。」
Inconclusive
2006年7月11日 ポエムわたしは…
わたしは…何を望む?
…
解放?
何からの?
わたしは…何に縛られている?
義務?
恩義?
建前?
それらからの解放?
本当に?
解放されて何が残る?
怠惰?
退屈?
でもそれは苦痛でしかないじゃないか。
本当は解放なんてされたくない?
束縛が必要?
束縛がなければ生きてはいけない?
それよりも
生きること自体が束縛…?
だったらわたしが望むのは…
パキンッ
(考えるのをやめた音。)
わたしは…何を望む?
…
解放?
何からの?
わたしは…何に縛られている?
義務?
恩義?
建前?
それらからの解放?
本当に?
解放されて何が残る?
怠惰?
退屈?
でもそれは苦痛でしかないじゃないか。
本当は解放なんてされたくない?
束縛が必要?
束縛がなければ生きてはいけない?
それよりも
生きること自体が束縛…?
だったらわたしが望むのは…
パキンッ
(考えるのをやめた音。)
暗い,Cry,繰り返し
2006年7月8日 ポエムあなたが手を差し伸べたから
わたしは手を差し出したというのに
あなたはわたしの手を振り払った
哀れみの目でわたしを見ながら
でも口元はわずかに弛んで
嗤っているのね
わたしのことを
だからわたしは暗闇にひとり
鍵をかける
閉じこもり眠るだけ
けれどあなたは再び手を差し出すのだろう
暗闇に怯えるわたしに
わたしは手を差し出したというのに
あなたはわたしの手を振り払った
哀れみの目でわたしを見ながら
でも口元はわずかに弛んで
嗤っているのね
わたしのことを
だからわたしは暗闇にひとり
鍵をかける
閉じこもり眠るだけ
けれどあなたは再び手を差し出すのだろう
暗闇に怯えるわたしに
ゆらゆら ゆれる
ゆらゆら ゆれる
ゆらゆら ゆれて
ゆらゆら おちる
りんかくせんを
ゆびでなぞれば
ぎざぎざ いなずま
きらきら ひかって
くだけて ちった
こだいの まどうしょ
じゅもんの いっせつ
みかる みかられ
みからるれぱ
みかる たいよう
ほのおを このてに
めらめら もえて
ちりちり こげて
ひらひら ちった
ゆらゆら ゆれる
ゆらゆら ゆれて
ゆらゆら おちる
りんかくせんを
ゆびでなぞれば
ぎざぎざ いなずま
きらきら ひかって
くだけて ちった
こだいの まどうしょ
じゅもんの いっせつ
みかる みかられ
みからるれぱ
みかる たいよう
ほのおを このてに
めらめら もえて
ちりちり こげて
ひらひら ちった
あなたの瞳の中 映るわたしだけが
本当のわたし
もっと近く 抱き寄せて
もっと見せて
その一瞬は まるで永遠
時が止まったように
すべてが静止する
もっと強く 離さないで
もっと見つめて
あなたとわたし ふたりだけ
この夢がどうか 醒めないように
もっと深く…
本当のわたし
もっと近く 抱き寄せて
もっと見せて
その一瞬は まるで永遠
時が止まったように
すべてが静止する
もっと強く 離さないで
もっと見つめて
あなたとわたし ふたりだけ
この夢がどうか 醒めないように
もっと深く…
終末の風
2006年6月16日世界の終わりに
どんな歌を口ずさむ?
陽気な鼻歌も
嘆きの鎮魂歌も
祈りの賛美歌も
終末を呼ぶ風が
根こそぎ運び去っていく
愛の歌はあの人の許へと届いたか?
終末の風 振り返らず
どんな歌を口ずさむ?
陽気な鼻歌も
嘆きの鎮魂歌も
祈りの賛美歌も
終末を呼ぶ風が
根こそぎ運び去っていく
愛の歌はあの人の許へと届いたか?
終末の風 振り返らず