上昇気流に乗って部屋の窓を通り越し
私の耳の中にまで侵入してくる
下品な女たちの野蛮な笑い声に
私は自分の身体が地獄の瘴気に侵蝕されていくような感覚を覚えた。

ここは聖域ではなかったのか。

外の世界は地獄の瘴気に充ちている。
しかし私には決められた日に決められた時間だけは
外の世界に出て行かなければならない義務があるのだ。

その義務を終え、私は地獄の瘴気から解放されるはずであった。
聖域に戻り、私は安息の時間を得られるはずであった。

しかし、今、その最後の聖域さえも
憎きかの地獄の瘴気によって冒されようとしている。
私に安息の場所はないというのか…。

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